自民党権議員団の中に「統合医療議員連盟」があり、松川議員が会長を務めており、私は事務局長という役をいただいております。本日は統合医療に所属している愛知県議会・名古屋市議会の議員が参加し、勉強会を行いました。講師として千葉大学予防医学センター並びに国立長寿医療研究センターの近藤克則先生をお迎えし、「社会モデルの統合医療」と題してご講演頂きました。
私は進行役の司会を務めました。近藤先生は「社会モデルの統合医療とは? 効果はあるのか? なぜ効果があるのか? 展開の方法」と4つのテーマをあげて具体的に説明していただきました。統合医療には2種類あって、狭義の統合医療は「医療モデル」で、鍼・お灸等で、広義の統合医療は「社会モデル」で健康増進が目的とであると話され、様々なデータを基にお話しされました。
よく「歩くと健康に良い」といわれるが、人口密度が高い地域で歩行量が多いというデータが出ており、都会にいる人ほど歩いているとのことです。またイギリスでは「孤独担当大臣」を新設しました。それは「孤独は1日たばこを15本数と同じくらい、健康に害を与える」ことがわかり、いかに地域の中で居場所やつながり・役割などを作って、人と関わることが重要だと教えていただきました。
社会参加する人が多い市・町ほど、物忘れがある人が少ないという結果、趣味は散歩やジョギング、旅行、園芸・庭いじり、読書などを続けている人が長寿であり、グランド・ゴルフと旅行で認知症発症が約20%~25%リスクが減少したというデータも紹介されました。武豊町では「憩いサロン」が各会場で開催されており、参加者は要介護認定率・認知症発症が低い、との数字が示されました。
やはり「体を動かしている、地域の活動に参加する」人は、認定を受ける確率が低い、また「ほぼ毎日笑う」人と比べて「ほとんど笑わない」人は新規要介護認定を受けるリスクが1.4倍高いという結果が出ており、社会との多様なつながりがある人で認知症発症リスクは半減するそうです。統合医療の「社会モデル」をいかに進めていくか具体的にご指導をいただきました。